米国がユーロ売りで円を買ったと報じられた理由
米国は日本の7月31日の円買い介入に加わった際、ドルではなくユーロを売ったと報じられた。これはEUR/JPYを直接押し下げるが、その後のEUR/USDやUSD/JPYの動きまで決めるものではない。
日本は米財務省と協調して円を買ったと確認し、Reutersは米国がユーロ売りで資金を調達したと報じた。この違いは重要だ。ユーロで円を買う取引はEUR/JPYから始まり、クロスレートの再計算と政策シグナルを通じてドル通貨ペアへ波及する。
EUR/JPY = EUR/USD × USD/JPYという関係により、ドル通貨ペアも再計算される。ただし、どちらがより大きく動くかはこの式だけでは決まらない。何が起きたか
USD/JPYは7月30日に163.74を付け、約40年ぶりの円安水準に迫った後、3営業日以内に155.32まで下落した。日本の財務省は、7月31日に米財務省と協調して円を買ったことを確認し、今後も協調介入をためらわないと表明した。
2人の市場関係者はReutersに、米国がドルではなくユーロで円を買ったと述べ、先のFinancial Times報道を裏付けた。日本の声明は米国が売った通貨を特定しておらず、米財務省もニューヨーク連銀もこの資金調達部分を公に確認していない。したがってユーロの詳細は信頼できる報道だが、まだ公式の取引開示ではない。
ユーロ売りが最初に動く通貨ペアを変える理由
報道された米国の注文はEURを売ってJPYを買うものだった。最初の機械的な効果はEUR/JPYの下落であり、円高が進むにつれて1ユーロで買える円が減った。ニューヨーク連銀は、米財務省の財政代理人として介入を執行し、米国の外貨準備がユーロと円で保有されていると説明している。
EUR/JPYは単独では動かない。3つの主要ペアはEUR/JPY = EUR/USD × USD/JPYを満たし、銀行はほぼ瞬時に再計算する。EUR/USDが下落する場合も、USD/JPYが下落する場合も、両方が動く場合もある。この式が決めるのはレート間の関係であり、どの市場が注文を吸収するかではない。
米国が再び実施した場合
最も確実に言える方向は限定的だ。ユーロを資金にした円買いを再び行えば、執行中はEUR/JPYを直接押し下げる。日本もドルを売る、取引規模が大きい、または市場が追加介入を予想する場合、より広範な円高が起きやすくなる。持続性は日米金利差、ポジション、エネルギー輸入費など、もともと円を弱くした要因に左右される。これは波及経路の説明であり、為替予測ではない。
データが示すもの
7月30日から8月3日のECB日次フィックスで、EUR/JPYは186.99から180.73へ(-3.35%)、USD/JPYは162.94から156.68へ(-3.84%)下落した。一方、EUR/USDは1.1476から1.1535へ(+0.51%)上昇した。円は両通貨に対して上昇したが、この期間全体ではユーロはドルに対して下落していない。日本の取引、報道された米国の注文、ポジション解消、追加介入への期待がすべてこの値動きに含まれるため、日次データから各要因の効果を分離することはできない。
この局面は日次FXデータの限界も示す。ECB系列のUSD/JPYは7月30日が162.94、7月31日が160.235、8月3日が156.68で、163.74の高値も155.32の安値も含まない。日次参照レートは会計や長期分析に適するが、アラートや現在レート表示には時刻とセッション情報を持つ日中データが必要だ。USD/JPYライブページは各観測値にsource、market_session、data_updated_atを付けている。
ユーロ売り・円買いは、どのクロスに注文が入るかを示す。それだけでEUR/USDやUSD/JPYの終値までは決まらない。